元祖国際秘宝館 鳥羽館

報告者:藤井 浩

 いってきました秘宝館。商店街の中にまるで当たり前のように建っていて、外観はほとんど町の成人映画館です。モギリのおばちゃんに1350円を払って入場します。真っ暗な階段を手探りで昇ると(これが「薄暗い」なんてもんじゃなく真っ暗。めちゃあぶない。でもカップルで来るといい塩梅なんだろうな)、恐るべき破滅の未来絵図が展開します。
 ……1999年、ノストラダムスの予言のとおり破滅を迎えた地球。人類のほとんどが滅亡したその折、宇宙征服の旅を続けていた戦闘艦が地球へと凱旋してきた。地上の惨状を目の当たりにした戦闘艦のクルーは、生き残った人類を狩り集め、特殊磁気や短期成長イースト菌(なんやそれ)などを用いた超未来人間の製造に着手する。だがそれは人類復活を目指すものではなく、人類支配を目論む悪魔の計画であった……(要約)。
 てなカンジのSFストーリーがロウ人形によって再現されるわけですが、これがもう狂ってる。兵士たちによる人間狩りからはじまって(なぜか狩られる女のひとりがネグリジェを着ている)、狩り集めた人間の選別と抹殺、男性からの精子採取と女性への人工授精、胎児の促成培養、そして培養した女性へのセックステクの調教……と、ちんちんはおろか心まで萎える酸鼻なビジョンが展開されます。説明文にいわく「人間製造(サイボーグ)にどうしても適さない程度の低い人間(ダメ人間)は直ちに生体消滅処理装置にて抹殺された」だって。ひー、抹殺しないでくれよう。ちなみにこの「生体消滅処理装置」のジオラマもあります。透明のカプセルの中でケロイドの女がうめいてるの。げええ。
 フロアの最後には、こうして作られた究極の超未来人間が展示されています。これが身長2メートル30センチ、上半身は女で下半身が男というシロモノ。巨大女でしかもシーメールだ。これが理想の未来人なのか。うーむ。
 その他のフロアには遊郭の再現や民間信仰っぽい珍宝のオブジェ、性病の患部の模型(よく薬局にある痔の模型みたいなやつ。これがイタい)など、どうやって色気を感じろというのかわからない展示が目白押し。ボタンを押すと水を噴き出す巨大潮吹きまんこが特に情けなかったです。でも当局の手入れが入ったのか、モロ出しの部分は布をかけられたり切り取られたりしてほとんど隠されてました。なーんだ。
 いろいろ興味深いものはありましたが、一番笑ったのが順路の最後にあった「創業者 松野正人」氏のロウ人形。2体あってそのうち1体は背広を着た壮年の立像なんですが、もう1体の方が若い頃の姿で、ちんこを鯉の口に突っ込んで恍惚としてるの。横の張り紙には「創業者 松野正人 鯉の快感を体験する」だって。人形として形をとどめておきたいほど気持ち良かったんだろうなあ。
 なんというか、電波系物件を見なれたワタシにとっても、心がゆさぶられるようなキチガイ博物館でした。なにを求め、なにを訴えたくてこんな施設が作られたのか知るよしもありませんが、ひとつだけ言えることは「これを見てエッチな気持ちになるヤツはいない」ということです。


秘宝館外観。
みやげ物屋の向かいにあるよ。

SF未来館プロローグ。(映り込み多謝)
壮大な悪夢の序曲

レッツゴー人間狩り。
表情がイカすでしょ。

人間選別! ダメ人間抹殺!
かっこダメ人間かっことじる!

悪魔の実験
なんか吸い取ってます。

これがダメ人間抹殺装置だ!
あなたもわたしもみな抹殺

イースト菌による女性促成栽培
ロリのひともまんぞく。

セックステクは直に教えなきゃね。
唯一秘宝館らしい展示。

そしてこれが理想の超未来人だ!
ちなみに実物大です。

遊郭の再現。
なんでモンチッチ。

性病のモデル。
あかちゃん……

限りなきイマージュの持ち主
リスペクト!

松野正人・鯉の快感を体験する
目、イッてます。


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