川崎市 金山神社「かなまら祭」

報告者:藤井 浩(取材協力・友引、第一寿はるか)
採集日:20020407

関連項目:金山神社(報告・ピンキィ君) | かなまら祭 報告その1(本多 融)

 京急大師線・川崎大師駅を降りてすぐの場所にある金山神社。ここで毎年4月初旬の日曜日、盛大にとりおこなわれるのが「かなまら祭」である。
 この神社は鍛治を司る金山比古命・金山比売命を祀っているが、同時にいわゆる「金勢様」信仰の場でもあり、境内には見事な男性のシンボルが各所に鎮座している。これがかつての川崎宿の飯盛り女たちの信仰を集め、いまでは性病避けや安産祈願の神社として広く知れ渡っている。

 われわれ学会員が現地を訪れた午前11時、境内はすでに多くの人々でにぎわっていた。花見よろしく地べたに座り込んでくつろぐ現地の人々(あいにく今年の桜はすでに散ってしまっていたが)はもとより、カメラを携えた全国からの見物人、さらには外国人観光客たちまで、その顔ぶれはさまざまである。われわれも、人ごみをかきわけながらぐるりと境内を散策してみることにした。

すでにおおにぎわい。
金山神社入口の鳥居
なんかテキヤっぽい。
大根で供物の陰陽物を彫るシブいオヤジ
オオゥ、ウタマーロ!
ノリノリの外国人観光客
青少年環境保護法もなんのその
無垢な瞳でちんぽに触れる少女
黒光りする逸物 ちょっと色が痛々しい。
そこここに鎮座する金勢様

 本殿のかたわらには安産や性病避けを祈願する小さな絵馬堂があるが、その内側をよく見るとユニークな図像が並べられていて楽しい。

さきっぽしか見えません
絵馬堂の金床ちんぽも絵馬に埋もれてこのありさま(参照
ものすごくイカくさそうな宝船
全員ちんぽの七福神
よく見ると食われてるのはちんぽ
まんこ鬼子母神
英語説明もあります
三猿に加え「やらざる」「させざる」が加わった五猿

 祭のメインイベント、男根を祀った神輿が出発するのは午後2時ごろである。神輿は3基あり、ひとつは木彫りのご神体を載せた「かなまら神輿」、もうひとつは鉄鋼の神ということで日立造船から寄贈された「舟神輿」、そしてさらに異彩を放つ第3の「エリザベス神輿」がそれらに続く。このエリザベス神輿が搭載しているシンボルはどピンクの巨大なもので、いやが上にも人目を引く。しかもこの神輿を担ぐのは、地元のニューハーフのみなさんなのである。
男の船
てかてかと黒く輝く「舟神輿」
精神的ブラクラではありません
ニューハーフたちのご本尊「エリザベス神輿」
なんかの病気か
エリザベス神輿の側部に描かれた謎のでかちん男

 さて刻限もきわまって午後2時。にわかに参道の付近があわただしくなり、行列の出発がはじまる。「面掛け行列」と呼ばれるこの列は、着物や面など思い思いの扮装をした人々に続いて、3基のちんぽ神輿が続くというものである。行列にはあらかじめ申し込んでおけば一般人も参加できるらしく、甲冑をつけたガイジンなんかも嬉々として行進に加わっていた。
 行列が鳥居をくぐって外へ出ると、いよいよ神輿のお出ましである。
 「でっかいま〜ら、か〜な〜ま〜ら!」というヤケクソのように威勢のいい掛け声とともに、まず姿を現したのは「エリザベス神輿」。いろんな意味ですごいことになっているミスターレディたちにかつがれ、巨大なピンクちんぽが街に放たれる。

キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
遠近法も狂えとばかりに迫るエリザベス神輿
ときどき男にもどります
ものすごい勢いで神輿を担ぐニューハーフのみなさん

 次に姿を現すのは、陽光をてらてらと反射しておごそかに進む舟神輿だ。

天を突く威容
力強く人の海を進む舟神輿
まぶしいぜ
サオもでかいがタマも立派

 そしてトリをつとめるのが、おそらく3基のなかで最も由緒があると思われるかなまら神輿。先のふたつほどにはデフォルメされていないので一見地味だが、その分担ぎ手の勇壮さで迫力をかもしだしている。

かついでる人、かなりデキアガってる
激しくゆさぶられながら行進するかなまら神輿
長さはないが太さはまかせろ
かなまら神輿に乗せられているのは木のご神体

 3つの神輿はそれぞれが神社を後にし、市街地へと向かっていく。まさに非日常が日常へ斬り込み、攪拌されてゆく瞬間である。ちんぽ・オン・ザ・ストリート。今、近隣の街はちんぽ一色だ。

もうケンカ寸前
どの方向に向かうか担ぎ手もわからない暴走神輿
ペニセスト!
青空とファックするかのように突き上げられる舟神輿
ふだんは静かな街が…… 夜はお店でまってま〜す
もはやシュールとさえ言えるピンクちんぽイン商店街。

 3基のちんぽ神輿は2時間ほどかけて街を巡り、神社へと帰還。その後も境内での酒盛りやカラオケ大会など、祭はにぎやかに続いてゆくのであった。
 草が萌え木々が芽吹く春に、多くの人を巻き込んでにぎやかに繰り広げられる生命の祭。この盛況を見れば、当分伝統はすたれることはないであろうと確信することができる。

 ところでこの祭には外国人の報道関係者がかなり来訪していたのだが、なかでも大回転状態だったのがこの人。どこの国のマスコミかは知らないが、きっと「世界残酷物語」みたいなノリで伝えられるんだろうなあ。
ニポンジーン、ヤヴァンデース
狂騒の祭を世界に配信するカメラマン



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