屋島山上水族館

訪問日:20020510
レポート作成:20030530

ラブラブ。
もしかすると日本一標高の高いところにいるかもしれないマナティ
うどんもうまいがさかなもうまいよ
360度のパノラマ回遊槽
おねえさんとの息もぴったり
アドリブが楽しいアシカショー

山の上でもさかなが泳ぐ


 うどんが無性に食いたくなって、発作的に香川へ出かけた。旅に出るとなると、その地の水族館に詣でるのがワタシの習いである。場所は源平の合戦場として知られる屋島。だが屋島というのは瀬戸内海を見下ろす小高い山だ。そう、今回目指す「屋島山上水族館」は、世にも珍しい山の上の水族館なのである。
 琴電屋島駅からケーブルカーで山を登り、さらに20分ほど山上の散策コースを進んだところにその水族館はある。入口付近のいい具合にうらぶれた雰囲気から、これはワタシ的水族館分類で言うところの「ついで系(観光名所の近くについでに建てられた水族館。やる気のなさがまたそこはかとない味をかもし出す)」だと踏んで入場した。だが、中に入ってみるといきなりアメリカマナティが2頭もいたのでびっくり。ベルグ(オス)とニール(メス)と名づけられたこの2頭、両方ともかなりの巨体である。
 順路を進んでいくと地元四国の河川に棲むニゴイ、タナゴなどの淡水魚からはじまって、日本各地の沿岸のさかな、タカアシガニミズダコなどの定番無脊椎動物、デンキウナギテッポウウオといった珍魚……と、充実した布陣が続く。さらに館の中ほどには黒潮回遊槽まであり、なかなかの壮観。順路の最後は見栄えのする熱帯魚で締めくくられる。
 屋外では、アシカイルカのショーも行われる。これがまたなかなか面白くて、アシカが客席にまで乱入してくるなどサービス精神旺盛。まさか山の上でこんなものをやってるとは。
 まあ古くからある施設ということで、細かい部分のたたずまいには微妙に場末感が漂っていたりもするのだが(便所のすぐ隣にペンギンがいたり)、全体的にかなりやる気のある水族館であった。香川を訪れてうどんに飽きたらぜひここに立ち寄ることをおすすめする。山道なので腹ごなしにもいいぞ。



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