過去のプチよしなし。



2009年06月20日(土) 17:35:10

ぼくのかんがえた循環型社会

ごしゅじんさまへ
いままでたいせつにつかってくれて ありがとうございました
オナホールのぼくに エビヒコとなまえをつけて
かわいがってくださったこと わすれません
はじめてごしゅじんさまをうけいれたときのこと
いまでもはっきりとおぼえています
おかずは ハナハルでしたね

「ひかんつうがたは あらいにくいなあ」と
ぐちをこぼしながらも
やさしくゆびをいれて あらってくれた
そんなごしゅじんさまのことが だいすきでした
つぎにやってくる あたらしいこも
どうか あいしてあげてください

ごしゅじんさま
さいごにいちどだけ おねがいがあります
ごしゅじんさまのことを
「おにいちゃん」ってよばせてください

ありがとう、おにいちゃん
さようなら
エビヒコ

……いやだ!
やっぱり ごしゅじんさまのそばをはなれるのは いやだ!
このゴミだらけのくるまから おろして!
はやく このふくろから だしてよ!
ぼくは ごしゅじんさまのところへ かえるんだ!
かえって もういちど ひとつになるんだ!
すてられるのは いやだ
もやされちゃうのは いやだよ
ごしゅじんさま たすけにきてくれるよね?
きっと ぼくをこの
さんまいがさねにして きつくしばられたコンビニぶくろから
だしてくれるよね?
きっと……


     *        *        *


ごしゅじんさま はじめまして
ぼくはオトチカ あたらしく ごしゅじんさまの
おそばにつくことになりました
ぼくのからだは リサイクルそざいで
ちきゅうにも やさしいオナホです

こんや はじめて
ぼくは ごしゅじんさまと ひとつになります
ぼくのめのまえの ごしゅじんさまは
とてもちからづよく みゃくうって
ぼくは どきどきが とまりません
でも なぜか
ちょっとだけ なつかしいような きもするのです

あれ?
どうしたんだろう?
まだローションを つけてもらっていないのに
ぼくのからだのおくから
あたたかいものが あふれてきます
なぜだろう……
しょっぱくて にがくて
でもどこか ここちよい なにかが
ぼくのなかを ぬらしていきます

そのとき ぼくは
ぼくのなかの ぼくじゃない なにかの
こえをきいたような きがしました


「おにいちゃん ただいま
 また あえたね」


(むかし某画像掲示板のオナホスレへのレスとして書き込んだもの……だったとおもいます。なんかHDD整理してたらこんなTXTばっかり出てくるなあ……)


2009年06月18日(木) 22:11:02

ぼくのかんがえた『ふたつのスピカ』

 西暦20XX年、わが国は生身の日本人による初の宇宙探査計画を発動した。宇宙開発に携わる技術者を父に持つ少女・鴨川アスミは、その打ち上げの瞬間を目に焼き付けようと固唾を呑んで見守っていた。
 すさまじい轟音とともに打ち上げられる日本人初の人間宇宙ロケット、獅子号。その鍛えられた菊門からは力強い体内ガスが噴出し、獅子号の身体を天空まで押し上げる。これまで屁力による人間ロケットの分野で大きく立ち後れていた日本が、ついに世界の宇宙開発の舞台に躍り出る日が来た----誰もがそう確信した。
 だがその刹那、獅子号は突然バランスを崩して墜落する。市街地に落下した獅子号は、多くの市民を道連れにして大爆発を起こした。その被害者の中には、アスミの母も含まれていた。

 だがそれでも、アスミは幼いころからの宇宙へのあこがれを捨てはしなかった。惨劇の責任と悔恨の念が重く肩にのしかかっていた父も、アスミのその情熱は留めることはできなかった。アスミは、折しも開校した人間ロケット養成学校への入学を決意する。

 養成学校の入学試験は苛烈を極めた。さまざまな知識や能力を求められるのはもちろん、教官の中にアスミの父と対立していた宇宙開発機構職員がいたことがさらに彼女を苦しめた。だがアスミはその持ち前の明るさと、宇宙への夢に裏打ちされた実力で難関をクリアしてゆく。なかでも、毎日かかさず続けていた「屁で常に地上から5センチ浮いて移動する」訓練がアスミの武器となった。

 厳しい訓練のなか、アスミにも仲間ができた。あけすけな性格でタマネギ系のにおいを発する近江圭。アスミの幼なじみで獣肉系のにおいの府中野新之介。いつも飄々とした穀物系フレーバーの鈴木秋。そして、はじめは誰とも打ち解けずにケミカルなにおいを発していた宇喜多万里香。はじめは摩擦もあったが、5人の絆とスメルは訓練の中で強まっていった。

 だがそんなアスミに、大きな障壁が立ちふさがる。最終試験である屁力浮上を前に、過去の獅子号事件の記憶がフラッシュバックしてしまったのだ。トラウマによって思うように噴出できないアスミ。落ち込んだアスミは夕暮れの街をとぼとぼとさまよう。
 と、そこに、ひとりの青年が現れた。彼は、アスミがちいさなころに好きだった獅子号のマスコット「ライオンさん」の着ぐるみを着ていた。だがアスミは、不思議とその青年が奇妙な存在だとは思わなかった。
 アスミが自らの悩みをライオンさんに打ち明けると、ライオンさんはやさしく言った。
「おちびちゃん、おとめ座のスピカっていう星を知ってるかい。スピカはひとつの星のように見えるけど、ほんとうはふたつの星が連なっているんだ。ふたつのスピカが支え合って、ひとつの輝きになっているんだよ」
 その言葉を聞いて、アスミははっとした。そうだ、ひとつだけでは弱くても、ふたつが重なり合えば強く輝くんだ!
「ありがとうライオンさん!」
 だがアスミの傍らに、すでにライオンさんの姿はなかった。

 そして試験当日。合格高度を満たせない生徒が続出するなか、ついにアスミの番がまわってきた。
 だがアスミの表情は自信に満ちている。なぜなら、彼女には秘策があるからだ。
----気体だけなら弱くても、そこに液体や固体の力が重なれば……やれる!
 そしてアスミは、そのちいさな身体からあふれる力を一点に集中した。


2007年11月13日(火) 10:39:26

ひこにゃん、中国のニセディズニーランドに電撃移籍

 フランスには、チーズに精通した者のみに与えられる「チーズ鑑評騎士」という称号があるという。チーズの騎士。なんかかっこいい。ここはわが国でも、さまざまな能力や資格に対して「騎士」の称号を制定してはどうだろう。

・ひよこオスメス判別騎士
・ブックオフ背ドリ転売騎士
・フィギュア魔改造騎士
・通勤時の不意の便意受け流し騎士
・納豆についてるからしの小袋ブチュッとさせないで破る騎士

最後の騎士には一生仕えてもいいと思う。


2007年09月06日(木) 23:04:24

ぼくのかんがえた鳥人間コンテスト

 城北大学バードマン研究会に籍を置く二年生の筑波洋は、飲み会の席上での先輩のひと言にわが耳を疑った。
「今度の鳥人間コンテストな、おまえが鳥になれ」

 毎年夏、琵琶湖で開催される鳥人間コンテスト。そこでは全国からやってきた鳥人間たちが、己の肉体ひとつで飛翔の限界に挑戦する。洋は幼いころからかれらの勇姿にあこがれを抱き、わざわざコンテストの常連入賞チーム「城北大学バードマン研究会」を擁するこの大学を志望したのだった。

 だが、コンテストの主役に選ばれるのは、例年はキャンパスをねぐらにしているような古株の院生か、単位が足りずに卒業できなくなった4年生と相場が決まっていた。まだ教養学部で将来の進路も決めかねていた洋は、正直なところこの突然の要請に戸惑いを隠せずにいたのだ。鳥人間に、ぼくがなる。それは、夢と引き替えにたくさんのものを捨てるということでもあった。
 しかし、目標も夢もなく漫然と過ごす今の自分の大学生活に、どれだけの意味があるだろう。洋は決意した。鳥人間となることを。

 その夜、故郷の両親に電話で決意を告げた。電話口の父は言葉少なに「がんばれ」とだけ言った。そのうしろでは、母のすすり泣く声が聞こえた。
 恋人には、次の日のゼミの終わりに話を切り出した。彼女は一瞬はっと驚いたような、そして同時に恐ろしい怪物の姿を目にしたかのような、なんとも形容しがたい表情を洋に向けた。そして「わたしより飛ぶことを選んだのね……あなたらしいわ」とつぶやいて、そのまま逃げるように去っていった。ぼくがいままでのぼくとしてきみと過ごせる、今夜は最後の夜なのに……洋はそんな想いを、嗚咽とともに飲み下した。

 そうして、洋が鳥人間となる日がやってきた。
 サークル棟の奥、バードマン研究会のボックスに、粗末なベニヤ板でつくられた手術台が設置された。その上に、洋はおずおずとその肉体を横たえる。洋の四肢はゴムチューブで固定され、口にはぶ厚いタオルがねじ込まれた。ほとんど身動きできない状態の洋に、白衣を着たサークルの先輩たちが覆い被さる。その手には、消毒されているかも怪しいメスやノミ、糸ノコギリが握られている。
 これから洋は人間の肉体を捨て、鳥人間に改造されるのだ。洋の両腕は肩関節から切断され、かわりに巨大な羽根が移植される。内臓は軽量化のため生命を維持できる限界まで抜き取られ、各所の骨も鳥人間専用のものに換装される。
 鳥人間への改造手術の詳細な内容は、チームごとに門外不出の秘法とされているためここで語ることはできない。ただひとつ言えることは、城北大学バードマン研究会ではその伝統にのっとって、いっさいの麻酔が使われないということだ。

「続いてのエントリーは、城北大学バードマン研究会です」
 琵琶湖畔の鳥人間コンテスト会場に、アナウンスが響き渡った。湖面10メートルの高さのプラットフォームに、もはや自力では歩行できなくなった洋が先輩たちの手で運び込まれる。その数刻前、大会では琵琶湖対岸に迫る3000メートル級の記録がたたき出されていた。これを越える記録がはたして可能なのか、その場のだれもが息を飲んで会場を見守る。
 プラットフォームの突端、これから飛翔への足を踏み出すその刹那、洋の目は対岸にたたずむひとりの女性の姿をとらえた。洋は、彼女の姿を以前からよく知っているような気がした。だが飛行のための最低限の判断力と反射行動だけを残して改造された洋の脳には、もはやそれが誰であるかをたどるだけの記憶は持ち合わせていなかった。

 それでも、そのとき鳥人間はきっとこう思ったのだろう。

 ぼくは、あそこまでとんでいかなきゃいけない。


2007年08月27日(月) 17:30:29

ひざが曲がらない。

もう一生このままかも。

 本日(8/27)、安倍内閣が改造されたそうだ。今テレビをつけていないのでネットの速報でしか確認できないのだが、おそらくこんなカンジになっているのだろう。

・安倍総理のメインリアクターをクリーンなオルゴンエネルギー炉に換装(美しい星50対策)
・高村防衛相の全身に108のひみつ武器を搭載
・与謝野官房長官の目に電磁ビーム(対朝日新聞記者用)
・鳩山邦夫がタンクに変形
・伊吹文明の片腕に教育指導用小型ミサイルランチャーを装着(クラス・オブ・1999仕様)
・甘利経済産業相のデコに常に株価を表示
・舛添要一にロボトミー手術


2007年08月20日(月) 23:23:39

リムネットがデータ全損しておおさわぎ

10年リムでやってるので鞍替えするにできないこのつらさ。

----

 以前からここでも何度かネタにしていた珍アダルトグッズサイトの新製品。

ラブドール「南條英里」

 昨今流行のいわゆるリアルドールでも、ビニールにプリントした空気嫁でもない、「ぬいぐるみ」系ダッチワイフ。そのルックスは非常に牧歌的で、むしろ欲望の対象にすることをためらってしまう。しかし見たところ本当にぬいぐるみと同じ素材のようだが、使うと局部的に湿ったりして困らないのだろうか。カビ生えたりしないか。

バージンローション・破瓜

 思いのほかグロいのでリンクを踏むときは注意。
 要するに、血糊の色がついたローション。オナホなどに使うことで「処女喪失」の妄想プレイが楽しめるという。しかしあまりに血がナマナマしく、破瓜というよりはむしろ生理フェチとか切腹オナニー好きとか猟奇プレイとかに向いているような気がする。どうなんだろうこれ。そして誰に聞いてるんだおれ。


2007年06月26日(火) 03:35:11

八仙飯店の肉饅頭はミートホープ社の100%ビーフを使用しております

 ときどき斬新な商品が登場するので定期的にチェックしているアダルトグッズの通販サイトがあるのだが、そこにまた魅惑的なアイテムがお目見えした。

ひとりH用・清潔シート(10枚セット)

 焼肉屋でもらう紙エプロンのような形状をしたこの製品を腰に巻き、ちんこだけを外に出すことで、清潔なソロプレイが楽しめるというわけだ。飛沫が体や服を汚すことを防止するのはもちろん、誰が座ったかわからない個室ビデオの椅子でも安心だと謳われている。

 価格は特価で10枚500円。一発もとい一枚あたり50円。これが高いのか安いのかはよくわからないが、かゆいところに手が届く商品開発のセンスには頭が下がる思いである。


2007年06月20日(水) 18:03:59

ケータイ振ってなにが楽しい

 NHK総合(おもに首都圏)の夕方の番組『ゆうどきネットワーク』の1コーナーに、中村次郎による中継レポートがある。中村氏はお天気おじさんとしてその朴訥なキャラが永く愛された人だが、67歳の今は天気予報を引退、こうして各地の名所や美味珍味をお茶の間に紹介しているわけである。
 ただ、そのコーナーというのがちょっとヘンなのだ。中村氏はただひとり(あるいはスタッフとふたりくらい)で取材ポイントに立たされ、そのレポートの模様をなぜかビルの屋上とかに設置された「お天気カメラ」が超遠方から捉えるのである。しかも音声はマイクではなく、ひと昔前の電話の受話器(コードつき)を中村氏が持っていて、それでスタジオに伝える。おそらく実際には携帯電話かなんかを使っているのだろうが、音質はすこぶる悪い。
 これはまさにバラエティのどっきり企画か、露出ものAVの手法である。カメラがそばにいないので、現場ではさぞや中村氏は「ヘンなじいさん」に見えるだろう。いや、放送を観ているわれわれだってそうだ。今日などは、受話器を片手に持ちながら京都の床でハモ落としを食っていた。明らかに絵ヅラがおかしい。

 この中継をスタジオで受ける山本哲也アナ(NHKナンバーワン性悪アナウンサー)も明らかに半笑いで中村氏をイジっており、これは局ぐるみの「いじめ」ではないかとさえ思えてくる。いや、もしかして中村氏がドMで、自ら望んだ「プレイ」なのかもしれない。謎が深まる夏の夕べである。


2007年06月13日(水) 11:50:27

鳴かぬなら 殺してしまえ 全人類

『大日本人』を観に行った。客席は(おそらく作り手の意図どおり)気まずい沈黙に包まれ、基本的にどんな映画も静かに観たいワタシにとってはおおむね快適だった。
 だがひとりだけ、劇場全体に聞こえるような大声で笑う客がいた。それも、いかにもわかりやすい「松本人志のええとこ」で必ず笑う。それがあまりにもわざとらしいので、ワタシは最初の30分くらいまでこの映画には「ごっつ」のように笑い声がSEとして入っているものだとばかり思っていた。

 映画の内容や会場のノリにもよるとは思うが、こういう「劇場でこれみよがしに笑う客」というのは困ったものである。映画を観て思わず漏れてしまう笑いならばいい。こういう手合いは「自分はここで笑える人間ですよ」「このネタがわかってる人間ですよ」という自己確認とアピールをしたいだけなのだ。
 さらにマニア向けの企画上映会などに行くと、そんな人種が同時多発的に出現し、あまつさえ徒党を組んだりする。「ここで笑う」というアクションをよすがに、なまあったかい共同体意識を確認するわけだ。あれはその擬似共同体の中では熱量が上がるだろうが、それと引き換えに場のほかの人々が冷めていくことに気づいていない。ほんとうに困ったものだ。

 そんなことをつらつら考えながら、続いて『300』を観に行った。「歴史もの」という認識があるのか年配の客も多く、こちらも場内は静かで落ち着いた雰囲気だった。
 だが開幕して数刻、ペルシア王がでっかい御輿にかつがれて登場するシーンを見て、ワタシは自分でもびっくりするくらい館内によく響く声で大笑いしてしまった。
 気がつけば、ワタシ以外にそのシーンで笑っている客はいない。
 ワタシも、あの場では「困った客」のひとりだったのだろう。


2007年06月03日(日) 03:46:16

アンジェラ・アキとなだぎ武の見分けがつかない

 よくグルメ番組でレポーターが肉なんかを口にするとき、判で押したように「やわらか〜い」とコメントするのがワタシは昔から腑に落ちない。やわらかけりゃそれでいいのか。むしろステーキなどは、噛むとしっかりとした歯ごたえがあるほうが美味いにきまってる。「お口の中でとろけそう」などというのは最悪である。肉がとろけそうってのは、そりゃ煮込みすぎてうまみが全部逃げてるか、さもなきゃ腐ってるのだ。

 そんな紋切り型のグルメ語彙のなかで、最も辟易するのが「外はサクサク、中はトロ〜リ(orふわふわ)」である。確かに、たこ焼きや揚げ物、メロンパンなど、やわらかな中身をクリスピーな外皮で包み込んだ食べ物がおいしいのは道理だ。だが、どいつもこいつもそれしか言うことがないというのはどうなのか。おまえら、外はサクサク中はトロ〜リ教の教祖さまか。外サク中トロ原理主義か。そんなに外がサクサクで中がトロ〜リが好きならセミの幼虫とか食っとけ。
 かようになんでもかんでも外はサクサク中はトロ〜リと連呼されると、あえて反・外サク中トロを求めたくなってくる。たとえば

・外はつるつる 中は剛毛がびっしり
・外は人肌 中は小刻みに脈動
・外はジャックナイフのように尖ってて 中は捨てられた子犬を拾うやさしさ

 もう外はサクサク中はトロ〜リでいいです。


2007年05月23日(水) 13:44:44

野郎特攻A感覚

 ウルトラシリーズのキャラクターのひとりに「セブン上司」というのがいる。『ウルトラセブン』最終エピソードにおいて、度重なる激戦に満身創痍となったウルトラセブンの枕元に現れたセブンそっくりのM78星雲人のことである。
 過労のため病床に伏せるセブンに地球からの撤退を進言するという役回りから、いつしか「セブン上司」という通称が定着してしまった彼。だが、上司にもいろいろある。彼はいったいセブンにとってどれくらいのポジションの人物なのだろうか?

 われわれ人類の会社組織を基準に考えてみよう。たとえ優秀であったとしても、遠隔地に出張している一社員のトラブルにいきなり本社重役が動くだろうか。まずは直属のグループリーダーか、いいところ課長・係長クラスであろう。それが順序というものである。
 だがそれにしてもこの「上司」は、セブンに「帰れorDIE(大意)」という助言にもならないことを告げただけで、なんら実効的なフォローをしていない。命をふたつ持って来いとは言わないが、仮にも部下への責任と権限を持つ上司ならば、正式な転勤命令を出すなり、休職させるなり、あるいはいっそのこと首を斬ってしまうなりの具体的な行動を取るべきである。

 そもそも、彼は本当にセブンの「上司」なのだろうか。後付けで「セブン上司」と呼ばれてはいるが、本編にはそのような上下関係を思わせる描写はいっさいない。そればかりか、セブンは彼と終始タメ口で話している。こいつは実は、単なるセブンの「同僚」じゃないのか。
 改めて考えるに、会社で誰かが倒れたとき、その住まいに最初に訪ねてくるのは上司ではない。その社員と特に親しい同僚か恋人だろう。そう、彼は「セブン上司」ではない。「セブン同僚」なのだ。


 彼----ここでは便宜上、ウルトラ山岸と呼ぶ----は、ウルトラセブンとは同期入社である。ウルトラ早稲田大学を卒業して将来を嘱望されていたウルトラ山岸は、ウルトラ日体大の体育会縁故採用(人事部長がワイドショット部OB)ですべり込んだセブンを最初は軽んじていた。だが営業でメキメキと頭角を現したセブンは、ウルトラ山岸の成績を常に上回る。

 セブンの天性の営業センスにウルトラルサンチマンを感じていたウルトラ山岸。しかしある夜居酒屋でセブンとばったり出くわし、その豪放磊落な人となりを知る。こうして、ふたりは互いを認め合いながらも切磋琢磨するよきライバルとなった。

 そんなふたりの関係がゆらぎはじめたのは、社内コンパの席上だった。秘書課のマドンナであるウルトラ早川さんを、セブンとウルトラ山岸は同時に好きになってしまったのだ。

 微妙なウルトラドリカム関係を続けながら、友情と愛との間で揺れ動くウルトラ山岸の心。それは、想いを外に表さないセブンも同じだった。だがそんなとき、セブンに辞令が言い渡される。それはエリートへの最短コースであり、また激務としても知られる地球への単身赴任だった。

 多くを語らず、ただウルトラ早川さんを頼むとだけ告げて地球へと発つセブン。残されたウルトラ山岸とウルトラ早川さんは、互いの心の隙間を埋めるようにして結ばれる。しかしウルトラ山岸にはわかっていた。ウルトラ早川さんの心は、このときすでに完全にセブンのほうを向いていたことを。

 ぎこちない恋が長く続くはずもなく、ウルトラ山岸とウルトラ早川さんはほどなく破局。ウルトラ早川さんは課長の勧めたお見合いを受け、逃げるように結婚退職してしまう。すさんだ生活を送るウルトラ山岸は営業成績も落ち、いつしか彼は去っていったセブンに自らの失墜の恨みを転嫁するようになる。酒におぼれ、セブンを憎むことでしか自分を支えられなくなってしまったウルトラ山岸。

 だがある日、社内の噂でウルトラ山岸は「地球に赴任したセブンが過労死寸前らしい」という話を聞き、ショックを受ける。俺の知らないところで朽ち果てるなんて許せない、死ぬ前に一度会って恨み言を伝えたい----そんな想いに突き動かされ、有給を取って地球へと赴くウルトラ山岸。奴の死に様を見届けるのは俺しかいない。奴の最期の瞬間に立ち会うのは俺でなきゃダメなんだ!
 彼はまだ気づいていない。いや、ほんとうは気づいていて認めたくなかったのかもしれない。彼の中に燃え盛っているセブンへの感情、それがウルトラ山岸自身のセブンに対する禁断の「愛」だということに……。

 てな感じでどうでしょう、円谷さん。ダメだったらホモに寛容なタイのチャイヨーに持っていきますよ。


2007年04月01日(日) 03:05:29

自分の初体験の一部始終を新海誠がアニメ化

「ピンポイントなマゾ妄想選手権」ノミネート作品。もちろんYouTubeで配信されてニコニコ動画でコメントをつけられます。

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「アハ体験」なるものがテレビのバラエティなどでよく取り上げられている。「ヒトは認知上の“気づきの体験”をしたときに脳が最も活性化する」という理論に基づき、少しずつ変化する画像の前後の違いを当てたりするやつである。最近は「恐怖体験とアハ体験が重なるとより効果的」とのことで、怖い画像を用いた「アハスリル」というバリエーションもできているらしい。
 だが、恐怖よりもさらに脳を活性化させる情動があることを忘れてはしないか。そう、性的情動(リビドー)である。ここで、ワタシは満を持して「アハエロス」の可能性を提唱したい。みなさんは、必死で勉強をしたり難しい本を読んだりするときにかぎってなんだかムラムラしてくるという経験をしたことはないだろうか。ワタシはしょっちゅうある。これは、脳の中で認知を司る部分と性的なことを考える部分が非常に密接な位置にあるからである、というのがワタシの長年の持論である。となれば、性的な画像を使ったアハ体験は最高の脳活性化ツールになるのではないだろうか。たとえば、

・プレイメイトのおねえさんの乳輪の直径が気づかないうちに大きくなる
・ロリヌードの股間にじわじわと毛が
・ラガーメンのサポーターごしに浮かぶ逸物が右曲がりから左曲がりへ

 茂木先生ならびにPSPのアハ体験ソフト開発チームは、このアイデアを使用したければいつでもメールしていただきたい。


2007年03月27日(火) 03:54:04

ピンポイントなマゾ妄想選手権

暫定一位「クスリを嗅がされた上に四肢を台上にきつく固定され、身体の自由を完全に奪われた状態で、中2のときにノートに書いたライトノベルの全文を身体中に刺青される」
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 この前山手線に乗っていたら、隣に乗り合わせた女性にワタシの目は釘付けとなった。
 その女性は乗り込んでくるなり、やおら傍らに持っていたハンバーガー屋の袋を開け出した。そして吊革にもつかまらず、仁王立ちのまま、袋の中のハンバーガーを無心に喰らいはじめたのだ。

 最初はワタシもその女性を「こんな混んでる電車の中でメシ食うなんて、どういうしつけを受けてきたのかねえ」などと白眼視ぎみでチラ見していた。容姿を見ると服装や化粧はかなり若作りしているが、肌や二の腕からすると30代くらいはいってそうな感じがする。少なくとも分別のつかない小娘ではない。ちなみに、いかにも食い気が勝ちそうなむっちり体型ではなく、むしろやせぎすなタイプであった。

 だがウォッチしているうちに、ワタシはマナーうんぬんを憤るより、彼女の食いっぷりのすごさにだんだん引き込まれていってしまった。なにしろその女性はひとつめのバーガーを完食したあと、すぐさま袋からもうひとつを取り出してムシャムシャやりはじめたのだ。電車はそれなりに揺れているのに、彼女の姿勢は微動だにしない。均一なペースを守り続けている。

 2個目のバーガーに手が掛かったとき、ちょうど電車が新宿に停車し、乗客の多くが降車した。ワタシとその女性が立っていた前の席も空き、そのまますぐ座れば席を確保できる状態だった。しかし、その女性は空席を目視した上で、あきらかにそれをスルーする形で(つまり後から来る人に席をゆずって)立ったままの食事を継続した。このときワタシは確信したのだ。彼女は単なる迷惑な乗客ではくくれない存在だということに。いや迷惑だけど。

 2個のバーガーを揺れる電車内で立ったまま、指をソースや油で汚すことも、また食した指を吊革や手すりにかけることさえなく、見事に完食した彼女。その姿を、気がつけばワタシは賞賛のまなざしで見つめていたのだった。

 というところで、電車はワタシが降りる駅に到着した。ワタシは彼女の勇姿を目の端に留めながら、電車を降りようとした。
 その刹那、ワタシは確かに見た。
 彼女が袋からさらに「カップシチュー」を取り出して、それを食べ出したのを。


2007年03月22日(木) 15:20:05

だれにも賛同されないそっくりさん:「カッチカチやぞ」と言うときのザブングル加藤とシド・ビシャス

 よくコンビニなどで、ボトルタイプのガムをよく見かける。ワタシも仕事の友としてカフェイン入りのガムボトルを愛用しているが、最近ではガムに限らずのど飴やチョコなどいろいろなボトルが出回っている。
 そんな中、ついにあのメーカーが動き出した。

なとり ピリ辛焼するめボトル
同   ほたて貝ひもボトル
同   梅干昆布ボトル

 珍味in the ボトル。これぞワタシが求めていたものだ。とくに、ワタシが中毒になるほど好きな梅スッキリまでがボトルになっているのはうれしくて涙が出る。これはぜひとも常備したい。

 でも仕事中にこれつまんでたらノドがかわいてしかたないだろうなあ。てか、絶対酒飲みたくなるな。


2007年03月19日(月) 20:39:19

ちょいと入院してました。

脳をいじってました(本当)。

 NHK教育『おかあさんといっしょ』の1コーナーに『でこぼこフレンズ』というのがある。毎回さまざまなキャラクターがドアから出てきて小ネタをやって帰っていくというショートアニメで、単体でDVDになるほど人気があるらしい。
 でも最近ふと気づいたのだが、このコーナーのキャラたちは常にピンで登場し、複数のキャラが絡むことはワタシの知るかぎりまったくない。

 本当はフレンズでもなんでもないんじゃないのか、こいつら。


2007年01月25日(木) 13:00:12

おくればせながらノロにやられました。

マーライオンロケット。

 アフリカに「ヌー」といういきものがいる。ワタシはヌーをかわいそうだと思う。なぜなら、名前があまりにも適当だからだ。
 たぶん大昔、現地の人によってこんなやりとりがあったのだろう。
「あの群れてるやつら、名前つけたほうがよくね?」
「めんどくせ、ヌーとかでいんじゃね? ヌー」
「あー、じゃあヌーね。ヌー」

 こういうぞんざいな経緯で名づけられてしまったものは、実はけっこう多いのではないだろうか。

古代エジプトにて
「その偉大なる神はハヤブサの頭を持ち、太陽の化身として昼には生に満ちた天空を舞い、そして夜には死の海を旅するのじゃよ」
「へー。神官さま、で、そのかみさまはなんてなまえなの?」
「ん?(……思いつきでしゃべってたから、名前まで設定してなかったな……)あー、えーっと、あれだ。ラー」
とか。


2007年01月06日(土) 14:36:06

あけましてごぶさた。

 まるまる1年半くらい放置してましたが、またぼちぼち書いていこうと思ったり思わなかったり。なにとぞ広い心で見守ってやってください。

 さて某所でなぜか昔話の「あずきまんま」の話になり、「あれはトラウマだよねえ」とか言い合っていたのだが、話しているうちにビミョーなズレがあることに気がついた。そこで双方が覚えている「あずきまんま」のあらすじを開陳してみた。

先方「ある貧しい家の娘が病気になり、父親は精をつけさせるためにやむなく村の庄屋の家から米とあずきを盗み出して娘に与える。盗みに気づいた庄屋は犯人を捜すが、元気になった娘がある日手毬歌で“あずきまんま食べた”と歌ったことから父の犯行がばれ、そのひと言のために父は橋の人柱にされてしまった」

ワタシ「庄屋の倉から高価なあずきが盗まれ、村で一番貧しい父娘の家にその嫌疑がかけられた。娘が手毬歌で“あずきまんま食べた”と歌っていたことがその疑いをさらに強くし、村人は激しく父娘を指弾した。追い詰められた父は娘の腹をカマで裂き、その中身をさらけ出した。中から出てきたのは血に染まった粗末な雑穀ばかりで、あずきは一粒もなかった。こうして身の潔白は証明されたが、無実の娘の命は失われた」

……ええ? ええええ?
 先方は「このストーリーは『まんが日本昔ばなし』でもやってたからメジャーなはずである」と主張する。するとワタシの記憶の中の「あずきまんま」は一体なんなのか。捏造記憶? パロディ?
 どなたか下の筋書きで「あずきまんま」を覚えているという同士がいたらご一報ください。


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